大腸がんのステージごとの生存率

大腸がんは治りにくいというイメージがあるかもしれません。その理由は、初期症状が分かりづらいために、進行した状態で見つかることにあります。

他がん種にも共通して言えますが、早期発見・治療ができれば、生存率は高い数字を維持でき、高い確率で完治が見込めます。また早期の大腸がんは、定期検査などで見つかることが多いため、積極的に検査を受けることをお勧めします。

5年生存率(結腸がん/直腸がん) 10年生存率(結腸がん/直腸がん)
ステージI 98.9 %( 100.0% / 97.0% ) 95.3 %( 97.8% / 92.1% )
ステージII 91.6 %( 92.8% / 90.0% ) 81.5 %( 82.7% / 79.9% )
ステージIII 84.3 %( 86.2% / 82.0% ) 74.3 %( 79.8% / 67.3% )
ステージIV 19.6 % ( 18.8 / 20.8% ) 8.3 %( 9.8% / 5.3% )

大腸がんステージ0期

0期

  • 大腸の粘膜内でとどまっている表在型のがんで、リンパ節転移する可能性はほぼありません。

5年生存率は約100%です。
主な治療法は、内視鏡治療です。がんを完全切除出来れば、完治できると言われています。

最も初期の段階であるため、症状は分かりづらいです。そのため、健康診断などで偶然発見されるケースが多いです。

大腸がんステージ1期

1期

  • がんが大腸の粘膜下層にとどまっているか、筋層内にとどまっている状態です。早期がんに分類され、リンパ節転移の可能性は非常に低いです。

5年生存率は98.9%で、10年生存率は95.3%です。
主な症状は、血便、便秘、下痢、便が細くなる、残便感、腹痛などです。

治療は0期同様、内視鏡治療での切除術です。場合によっては腫瘍周りのリンパ節も摘出するケースがあります。内視鏡治療での摘出が難しい場合は、開腹手術に切り替えることもあります。がんを完全切除できれば、ほぼ完治が見込めます。

大腸がんステージ2期

2期

  • がんが大腸の筋層を超えて周囲に広がっているか、大腸の漿膜表面に現れている、もしくは大腸周囲の臓器に広がっている状態のいずれかです。リンパ節転移はありません。
    予後は比較的良いとされています。

5年生存率は91.6%で、10年生存率は81.5%です。
主な症状は1期同様に、血便、便秘、下痢などとともに、腹部膨満、貧血などです。

治療法は外科手術による、がんの切除術です。再発・転移リスクを減らすために、腫瘍周囲のリンパ節も同時摘出します。場合によっては、術後に化学療法や放射線療法が行われることもあります。

大腸がんステージ3期

3a期

  • 3A期
  • がんが大腸の粘膜下層、筋層のどちらかにとどまっているか、筋層を越えて広がっている、もしくは大腸の漿膜表面に現れているか、大腸周囲の臓器に広がっている状態のいずれかに、リンパ節転移が1〜3個ある状態です。
    完治の可能性は高いですが、リンパ節転移があるため再発の可能性も高いです。

3b期

  • 3B期
  • がんが大腸の粘膜下層、筋層のどちらかにとどまっているか、筋層を越えて広がっている、もしくは大腸の漿膜表面に現れているか、大腸周囲の臓器に広がっている状態のいずれかに、リンパ節転移が4個以上、もしくは主要なリンパ節・側方のリンパ節の転移がある状態です。
    他がん種に比べて完治の可能性は高いですが、リンパ節転移があるため、再発の可能性も高いです。

5年生存率は84.3%で、10年生存率は74.3%です。
2期と同じような症状ですが、酷くなって現れる場合があります。

治療は、主に開腹手術がメインです。腫瘍とともにリンパ越も同時切除します。術後には補助療法として化学療法や放射線療法が選択されます。治療後も、再発の可能性があるため、半年ごとの定期的な検査が行われます。

大腸がんステージ4期

4期

  • がんの大きさや浸潤範囲は問わず、他臓器・組織に遠隔転移している状態です。特に肝臓・肺・腹膜などに転移しやすいと言われています。

5年生存率は19.6%で、10年生存率は8.3%です。
症状は、転移先によって異なりますが、腹水・胸水、血便、腹部膨満、食欲不振、体重減少、腸閉塞(イレウス)などがあります。

治療成績は年々上昇していますが、遠隔転移している場合は手術でがんを全切除することが難しいため、化学療法か放射線治療になります。進行が進みすぎた場合は症状軽減の目的で、手術・化学療法・放射線療法などの緩和ケアが選択されます。

肛門がん

肛門

  • 肛門の入り口から約3㎝ほどの管状部分を肛門管と呼び、ここに生じるがんが「肛門がん」です。主な症状は、肛門からの出血や腫瘤、肛門部の痛みや圧迫感、かゆみなどがあります。

5年生存率は、約65〜80%だと言われています。
基本的な治療は、外科手術で可能な限り腫瘍を切除します。切除時はしっかりとリンパ節切除も行い、場合によっては化学放射線療法が選択されるケースもあります。この時の肛門温存率は、50〜90%だと言われています。

またリンパ節転移しやすいため、術後の転移率は約50%です。がんの広がりや発生位置によっては、ストーマと呼ばれる人工肛門を視野に入れておかなければいけません。

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