食道がん ステージごとの生存率

食道がんは、比較的症状が現れやすいと言えます。ただし、分かりづらいこともあるため、発見が遅れるケースもありますので、気になる症状がある場合は、検査を受けるべきでしょう。

早期発見できれば、比較的5年生存率も10年生存率も高いです。だからこそ、早期発見・治療のために、定期検診などは積極的に受けていくことをお勧めします。

5年生存率 10年生存率
ステージI 85.8 % 62.8 %
ステージII 55.1 % 36.2 %
ステージIII 28.1 % 18.2 %
ステージIV 12.1 % 5.0 %

食道がんステージ0期

0期

  • 食道壁の内側の層(粘膜層)に異常な細胞が認められる状態で、内視鏡的粘膜切除術が可能です。

5年生存率は約90%です。
最も初期の段階のため、症状はほぼ分かりません。そのため、健康診断などで発見されることが多いです。

主な治療は、外科手術です。ほとんどが手術のみで治療を終えます。状態によっては手術の翌日には退院し、普段の生活に戻ることが可能です。
ただし、その後の検査で切除した組織を調べた結果、取り切れなかった部分があったり、リンパ節転移の可能性が高いと判断された時には、追加手術・放射線治療・化学放射線療法が必要となります。

治療後は食道粘膜が再生し、基本的に治療前と同様の生活ができますが、出血・穿孔(食道に穴が開く)のほか、治療痕が引きつれたり、食道が狭くなる(狭窄)などの合併症が起こる場合もあります。

食道がんステージ1a〜1b期

1a期

  • ・1a期(T1)
  • がんは食道壁の粘膜内にとどまっている状態です。
    切除手術が基本治療ですが、化学放射線療法が選択される場合もあります。

1b期

  • ・1b期(T2)
  • がんは食道壁の粘膜下層にとどまっている状態です。
    切除手術が基本治療ですが、化学療法または化学放射線療法が選択される場合もあります。

5年生存率は85.8%で、10年生存率は62.8%です。
主な症状は、食べ物を飲み込んだ際にチクチクした痛みを感じたり、熱いものを飲んだ際にしみるような感覚があげられます。

基本的な治療は0期と同様です。ほぼ手術のみで治療を終えることが多いですが、0期同様の合併症が起こる可能性があります。治療後の再発・転移のリスクは高いです。
状態によっては、手術の翌日には退院し普段の生活に戻れます。

食道がんステージ2a〜2b期

2a期

  • ・2a期(T3)
  • がんが食道外膜に浸潤している状態です。
    切除手術が基本治療ですが、化学療法または化学放射線療法が選択される場合もあります。

2b期

  • ・2b期(T1、T2、N1)
  • 粘膜ないか、粘膜下層にとどまっていますが、1〜2個の所属リンパ節転移が認められます。
    切除手術が基本治療ですが、化学療法または化学放射線療法が選択される場合もあります。

5年生存率は55.1%で、10年生存率は36.2%です。
主な症状は1期と同様ですが、がんが少し成長するとこの症状は感じなくなります。そのため、放置してしまい、進行してから発見されるケースが多いです。

基本治療は外科手術ですが、切除手術は大がかりな手術が多く、肺炎・縫合不全などの合併症などがあります。
食道がんは再発率が高く、再発後の治療は化学放射線療法や抗がん剤治療が中心です。いかに再発しないようにコントロールするかが重要となります。

食道がんステージ3a〜3c期

3a期

  • ・3a期(T4a/T3、N1/T1、T2、N2)
  • 食道周辺臓器に浸潤しています。食道外膜に浸潤し、1〜2個の所属リンパ節転移が認められます。また、粘膜下層にとどまっているが3〜6個の所属リンパ節転移が認められる状態のいずれかです。
    切除手術が基本治療ですが、化学療法または化学放射線療法が選択される場合もあります。

3b期

  • ・3b期(T3、N2)
  • がんが食道外膜に浸潤し、3〜6個の所属リンパ節転移が認められる状態です。
    切除手術が基本治療ですが、化学療法または化学放射線療法が選択される場合もあります。

3c期

  • ・3c期(T4a、N1、N2/T4b、AnyN/AnyT、N3)
  • 胸膜、心膜、横隔膜に浸潤し、1〜6個の所属リンパ節転移が認められる、もしくは大動脈、気管などに浸潤し、1〜7個以上の所属リンパ節転移が認められる状態のいずれかです。
    周囲の臓器に浸潤がある場合、化学放射線療法が中心です。一方、周囲の臓器に浸潤がない場合、切除手術+術後補助化学療法が選択されます。

5年生存率は28.1%で、10年生存率は18.2%です。
がんが成長すると、食道内が狭くなることで食べ物がつかえるような症状が現れます。そのまま進んでしまうと嚥下障害が起こります。

治療法は2期と同様、外科手術が中心となりますが、周囲の臓器に浸潤がある・無しで化学放射線療法が中心となる場合があります。
また、治療後の再発・転移や合併症、再発時の治療などに関しても2期と同様になるため、フォローアップなどの定期検査などは重要になります。

食道がんステージ4期

4期

  • 他臓器への遠隔転移が認められる状態です。特に、肝臓、肺、骨に転移しやすいです。
    化学療法が基本治療となります。場合によっては化学放射線療法が検討されます。

5年生存率は12.1%で、10年生存率は5.0%です。
主な症状は、嚥下障害によって食事量が減ることで体重が減少します。また、転移していることもあり、胸痛、背部痛、むせるような咳、声のかすれなどがあります。

基本治療は化学療法が中心です。明らかながんの縮小が見られる場合もあるものの、全てのがんを消失させることは困難です。また、痛みや症状を緩和するために化学放射線治療が行われる場合があります。
症状がひどい場合や患者さんの体力が化学療法などに耐えられない場合は、症状の軽減目的である緩和ケアがメインとなります。

最新ニュース