肝臓がんのステージごとの生存率

肝臓がんは、治りにくいイメージがあるかもしれません。その理由は、初期症状が分かりづらいために、進行した状態で見つかることにあります。

他がん種にも共通して言えますが、早期発見・治療ができれば、生存率は高い数字を維持できます。また早期の肝臓がんは、定期検査などで見つかることが多いため、積極的に検査を受けることをお勧めします。

5年生存率 10年生存率
ステージI 58.9 % 32.0 %
ステージII 39.7 % 17.7 %
ステージIII 15.2 % 8.2 %
ステージIV 3.3 % 2.1 %

肝臓がんステージ1期

1期

  • 腫瘍が単発で2cm以下、かつリンパ節や脈管(門脈、静脈、胆管など)に広がっていない状態です。

5年生存率は58.9%で、10年生存率は32.0%です。
初期段階であるため、肝障害などの症状はほぼありません。

主な治療法は、外科手術による肝切除です。このほかに、肝穿刺、肝動脈塞栓術(TAE)があります。
術後に、化学療法や放射線療法などが選択される場合もあります。また、再発しやすい特徴があるため、術後のフォローアップは必要です。

肝臓がんステージ2期

2期

  • 「腫瘍が単発で2cm以下、かつリンパ節や脈管(門脈、静脈、胆管など)に広がっていない状態」という条件のうち、1つが外れた状態です。

5年生存率は39.7%で、10年生存率は17.7%です。
主な症状は、食欲不振、倦怠感、肝炎、肝硬変、貧血などです。

1期同様、外科手術が中心です。腫瘍の大きさが3cm以内であれば、肝切除またはラジオ波焼灼療法です。3cmを越える大きさは、肝切除とともに肝動脈塞栓療法(TAE)も選択肢に考慮されます。
また、腫瘍の切除ができたとしても、約80%が5年以内に再発しています。術後の定期検査は非常に重要なのです。

肝臓がんステージ3期

3期

  • 「腫瘍が単発で2cm以下、かつリンパ節や脈管(門脈、静脈、胆管など)に広がっていない状態」という条件のうち、2つが外れた状態です。

5年生存率は15.2%で、10年生存率は8.2%です。
腹水、黄疸などの症状が強く現れることがあります。

腫瘍が4つ以上ある場合は、肝動脈塞栓療法(TAE)や化学療法が中心です。2期同様、約80%が5年以内に再発しているため定期検査は重要です。

肝臓がんステージ4期

4期

  • 「腫瘍が単発で2cm以下、かつリンパ節や脈管(門脈、静脈、胆管など)に広がっていない状態」という条件に全て一致しない、またはリンパ節転移もしくは遠隔転移がある状態です。

5年生存率は3.3%で、10年生存率は2.1%です。
主な症状に、腹水、黄疸、背中の痛みや腰痛、みぞおちのしこり、体重減少、貧血などの症状があげられますが、3期よりも強く現れます。

抗がん剤はほぼ効果がないうえ、転移しているために手術は困難です。そのため、対処療法が中心です。
骨転移がある場合、その疼痛に対して放射線療法を用いたり、腹水を抜いたりと、症状に応じてQOLを維持することに重点をおいた緩和ケアが行われます。

胆管細胞がんの予後

胆管細胞がん

  • 肝臓内部にある胆管ががん化したもので、胆管細胞がん、または肝内胆管がんと呼ばれます。リンパ節転移しやすい特徴を持っています。
    原発性肝がんの頻度としては少ないですが、近年、増加傾向にあります。

手術で完全切除した場合の5年生存率は約30%で、手術不能の場合は約10%未満です。
代表的な症状として、黄疸があげられます。ただ、初期ではほぼ症状がないため、気づかない間に進行してしまうことが多いです。
基本治療は、外科手術です。手術不能な場合は、化学療法が選択されます。

転移性肝がんの予後

転移性肝がん

  • 肺がんなど他臓器から、リンパ液や血液の流れに乗り肝臓に転移してきたものを「転移性肝がん」と言われています。原発巣の治療状況や遠隔転移の状態などで予後が左右されます。

切除ができた場合の5年生存率は30%〜50%です。
症状は、原発巣特有の症状とともに、転移先特有の症状も現れるためさまざまです。

主な治療法は、がんが発生した原発巣の治療に合わせて行われます。ただし、外科手術が可能であれば、できる限り切除する方法が優先です。
このほかに、化学療法が組み合わせられるケースもあります。

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