肺がんのステージごとの生存率

生存率は、初回の治療から生存している患者さんの割合を表しています。下記の数字は、組織型・ステージ・年齢・全身状態などで左右されるため、あくまで目安になります。

発見・治療が早ければ早いほど、適切な治療ができれば出来るほど、根治が期待できます。実際に、多くの患者さんは肺がんを克服されています。

5年生存率(腺がん / 扁平上皮がん / 小細胞がん) 10年生存率
ステージI 83.8 %( 89.3% / 71.0% / 62.1% ) 68.3 %
ステージII 50.1 %( 51.2% / 53.4% / 62.1% ) 28.8 %
ステージIII 22.4 %( 25.5% / 19.6% / 21.1% ) 16.0 %
ステージIV 4.8 % ( 6.7% / 2.9 %/ 2.8% ) 3.4 %

肺がんステージ0期

0期

  • がんが気管支を覆う細胞の上皮内にとどまり「上皮内がん」と呼ばれます。基底膜よりも深く浸潤していない状態です。

高い確率で治療できるがんです。
最も初期の段階であるため、無症状だと言えます。そのため、定期検診などで発見されるケースが多いです。

主な治療法は、病巣の切除です。病変組織を全切除できれば、ほぼ100%完治します。また再発の可能性もないと言われています。

肺がんステージ1a期〜1b期

1a

  • 1A期
  • 腫瘍の大きさが2cm以下、もしくは腫瘍が2cmを越え3cm以下の状態です。リンパ節転移はありません。

1b

  • 1B期
  • 腫瘍の大きさが3cmを超え5cm以下、あるいは腫瘍が3cm以下で肺に密着している内側の膜(臓側胸膜)に浸潤している状態です。リンパ節転移はありません。

5年生存率は83.8%で、10年生存率は68.3%です。
主な症状は、長続きする咳や痰などですが、分かりづらいために発見が遅れるケースが多いです。

治療法は外科手術が中心です。再発・転移の可能性をより低くするためにリンパ節を同時に摘出することもあります。

肺がんステージ2a期〜2b期

2a

  • ステージ2A期
  • 腫瘍の大きさが5cm以下で気管支周辺や同じ側にリンパ節転移がある状態、腫瘍が3cm以下で肺に密着している内側の膜(臓側胸膜)に浸潤している状態、リンパ節転移はないが腫瘍の大きさが5〜7cmの状態のいずれかになります。

2b

  • ステージ2B期
  • 気管支周辺や同じ側にリンパ節転移があり腫瘍の大きさが5〜7cmの状態、またはリンパ節転移はないが腫瘍が7cmを越えて胸壁・胸膜・横隔膜・心膜などに広がっている状態のいずれかです。

5年生存率は50.1%で、10年生存率は28.8%です。
主な症状は風邪に似た咳・痰があげられます。ただ、肺がんの症状は気管支炎などに間違われやすいこともあり、はっきりとは分かりません。ですが、風邪でもないのに空咳が長く続いて治る気配がない場合は、肺がんの可能性があるかもしれません。

治療は、外科手術が中心です。1期同様に、リンパ節も同時摘出します。また、再発防止のために術後、状況に応じて化学療法や放射線療法などが選択されます。

肺がんステージ3a期

3a

  • 腫瘍の大きさが7cm以下、もしくは腫瘍が3cm以下で肺に密着している内側の膜(臓側胸膜)に浸潤しており、縦隔のリンパ節転移がある状態、または、腫瘍が7cmを越えて胸壁・胸膜・横隔膜・心膜などに広がっており、気管支周辺や縦隔のリンパ節転移がある状態です。
    もしくは縦隔・心臓・大血管、気管などへの広がりがあるけどもリンパ節転移がないか、気管支周辺のリンパ節転移がある状態のいずれかです。

5年生存率は22.4%で、10年生存率は16.0%です。

主な症状、咳・血痰、喘鳴、声のかすれ、胸水、呼吸困難などが現れます。このほかにも、食欲低下、体重減少、倦怠感なども出てきます。
治療法は、外科手術による腫瘍の切除ができる限り行われます。3a期は、リンパ節転移が認められるため、転移の可能性があるリンパ節の摘出はもちろん、術後に化学療法や放射線療法が選択されます。
手術不能な場合などでは、化学放射線療法を行ってから手術するケースもあります。

肺がんステージ3b期

3b

  • 腫瘍の大きさが7cm以下、もしくは腫瘍が3cm以下で肺に密着している内側の膜(臓側胸膜)に浸潤している、腫瘍が7cmを越えて胸壁・胸膜・横隔膜・心膜などに広がっている状態のいずれかに、反対側の肺のリンパ節や首の付け根部分のリンパ節転移がある状態です。
    もしくは縦隔・心臓・大血管、気管などへの広がりがあり、縦隔のリンパ節転移があるか、反対側の肺のリンパ節や首の付け根部分のリンパ節転移がある状態です。これらの状態のいずれかです。

5年生存率は22.4%で、10年生存率は16.0%です。

主な症状は3a期と同様、咳・血痰、喘鳴、声のかすれ、胸水、呼吸困難などです。
治療は3a期と同様ですが、術前に化学療法や放射線療法などで腫瘍を縮小させ、できる限り手術で切除する方法が多いです。場合によっては、化学療法のみ、放射線療法のみというケースもあります。

肺がんステージ4期

4

  • 腫瘍の大きさや浸潤範囲は問わず、胸膜播種、悪性胸水がみられる場合や、肝臓や骨などの他臓器へ遠隔転移が認められる状態です。

5年生存率は4.8%で、10年生存率は3.4%です。
遠隔転移によって、転移先特有の症状が現れます。脳転移では手足のしびれ、ふらつきなどが現れ、骨転移では転移した骨の箇所の激痛や、病的骨折などが起こります。このほかにも、呼吸困難、体重減少などが3b期よりも酷くなります。

主な治療法は、化学療法です。症状や身体の状態により抗がん剤が投与できない、また症状がひどい場合などは、対処手術・化学療法・放射線治療などの緩和ケアが行われます。

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