すい臓がんのステージごとの生存率

すい臓がんは「がんの王様」と呼ばれていることもあり、治らないイメージがあるかもしれません。その理由に、小さな臓器・周囲のリンパ節や他臓器に転移しやすい・進行速度が速い・症状がわからないことがあげられます。

他がん種にも共通して言えますが、早期発見・治療ができれば、生存率は高い数字を維持できます。また早期のすい臓がんは、定期検査もしくはすい臓に特化した検査などで見つかることが多いため、積極的に検査を受けることをお勧めします。

5年生存率 10年生存率
ステージI 41.2 % 28.6 %
ステージII 18.3 % 9.1 %
ステージIII 6.1 % 3.5 %
ステージIV 1.4 % 0.3 %

すい臓がんステージ1期

1期

  • がんの大きさが2cm以下で膵臓内にとどまり、リンパ節転移がない状態です。

5年生存率は41.2%、10年生存率は28.6%です。また、3年以内の再発率は9割です。
早期がんになるため、ほぼ症状はありません。ただ、糖尿病を患っている方は、すい臓がんになりやすいと言われているため、通常よりも膵臓に要注意です。

基本治療は外科手術です。手術可能であれば、できる限り腫瘍を切除します。再発率が非常に高いため、術後に補助療法で化学療法や放射線療法が検討されます。

すい臓がんステージ2期

2期

  • 腫瘍の大きさが2cm以下で膵臓内にとどまっているが、病巣に近い第1群のリンパ節転移がある状態、または腫瘍の大きさが2cm以上で、膵臓内にとどまりリンパ節転移がない状態です。

5年生存率は18.3%、10年生存率は9.1%です。1期同様、3年以内の再発率は9割です。
患者さんの60〜80%に糖尿病を合併しています。そのため、糖尿病と診断された場合は、すい臓がんも疑って検査する方が良いでしょう。

1期同様に無症状が多いですが、腹痛・軽い黄疸などが現れる場合があります。
基本治療は外科手術による腫瘍摘出です。1期と同じようにできる限り切除し、補助療法が行われます。

すい臓がんステージ3期

3期

  • 腫瘍の大きさが2cm以下で膵臓内にとどまっているが、腫瘍から少し離れた第2群にリンパ節転移がある状態、腫瘍の大きさが2cm以上で膵臓内にとどまっているが、第1群までのリンパ節転移がある状態があります。
    このほかに、腫瘍が膵内胆管・十二指腸・膵周辺組織のいずれかに浸潤するが、リンパ節転移はない状態または、第1群までのリンパ節転移のある状態も入ります。

5年生存率は6.1%、10年生存率は3.5%です。2期同様、再発率は9割です。
主な症状に、腹痛や食欲低下、体重減少、腰痛、背部痛、黄疸などが現れるようになります。
2期同様に、患者さんの60〜80%に糖尿病を合併しています。そのため、糖尿病と診断された場合は、すい臓がんも疑って検査する方が良いでしょう。

基本治療は、2期同様に外科手術です。取れるだけ腫瘍を切除し、術後に補助療法を行います。

すい臓がんステージ4a期

4a期

  • がんが膵臓周辺組織に及び、第2群のリンパ節転移がある。または、がんが膵臓周囲の主要な血管に浸潤しているが、リンパ節転移はないか第1群までのリンパ節転移がある状態です。

5年生存率は1.4%、10年生存率0.3%です。再発率は高いです。
主な症状が、みぞおちから左上腹部にかけての激痛、背中の痛み、吐き気や嘔吐、強い黄疸、食欲低下、体重減少、倦怠感などがあげられます。

手術ができる場合はできる限り腫瘍を切除し、術後の補助療法を行います。手術不能の場合は、化学療法や放射線療法が選択されます。

すい臓がんステージ4b期

4b期

  • がんが膵臓周囲の血管に浸潤して、第2群のリンパ節転移があるか、もしくは、病巣から離れた第3群のリンパ節転移がある状態です。離れた臓器に遠隔転移が認められる状態も含まれます。

5年生存率は1.4%、10年生存率は0.3%です。再発率は高いです。
主な症状として、みぞおちから左上腹部の激痛、背中の痛み、吐き気や嘔吐、強い黄疸、食欲低下、体重減少、倦怠感などとともに、遠隔転移した箇所からの症状も現れます。

根治が期待できる治療法は、外科手術ですが、遠隔転移していると手術不能になります。そのため、化学療法または放射線療法が中心となります。このほかに、ステント療法、バイパス療法なども検討されます。

治療によって手術適応範囲まで腫瘍が縮小できれば、できる限り切除していきます。
また、症状がひどい場合や患者さんの体力が化学療法などに耐えられない場合は、症状の軽減目的である緩和ケアがメインとなります。

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