咽頭がん ステージごとの生存率

咽頭がんは、がんが発生した箇所によって症状はもちろん、生存率なども異なります。

また、初期症状はほぼ感じられないか、風邪のような症状に似ているため、大変わかりづらいです。
ですが、早期発見・早期治療ができれば、完治が期待できるがん種でもあります。気になる症状がある場合は、検査を受けてみましょう。

5年生存率 10年生存率
ステージI 70.9 % 43.3 %
ステージII 74.4 % 55.2 %
ステージIII 60.5 % 52.8 %
ステージIV 43.5 % 25.1 %

上咽頭がんステージ0〜1期

0期

  • ・0期
  • がんが上皮内にとどまっている上皮内がんです。最も早期の段階です。

1期

  • ・1期
  • がんが上咽頭内にとどまっており、リンパ節転移がない状態です。

5年生存率は81.4%で、10年生存率は34.5%です。
局所症状が分かりづらいです。主な症状として、耳、鼻、頭蓋底などの障害です。例えば、耳鳴り、鼻づまりなどがあげられます。

放射線単独での治療より、抗がん剤との併用治療の方が生存率が上がります。しかし、いずれも治療後は再発のリスクが高いため、フォローアップなどの定期検査は重要です。

上咽頭がんステージ2a〜3期

2a期

  • ・2A期
  • がんが中咽頭または鼻腔に広がっている状態です。

2b期

  • ・2B期
  • 頸部リンパ節に6cm以下の転移が認められる状態です。

3期

  • ・3期
  • 両方のリンパ節に6cm以下の転移が認められる状態、もしくは骨組織や副鼻腔広がっているがリンパ節転移がない状態のいずれかです。

2期の5年生存率は86.4%で、10年生存率は78.3%です。
3期の5年生存率は63.9%で、10年生存率は60.8%です。

風邪のような症状から発見される場合が多いです。主な治療は、放射線療法になりますが、場合によっては化学療法が行われることもあります。
放射線療法などでは、治療後に合併症や後遺症が生じることがあります。特性から慢性中耳炎が頻発しやすくなります。

上咽頭がんステージ4a〜4c期

4a期

  • ・4A期
  • がんが頭蓋内、脳、下咽頭、眼窩などに広がり6cm以上のリンパ節転移が認められない状態です。

4b期

  • ・4B期
  • がんの大きさや状態は問わず、6cm以上のリンパ節転移が認められる状態です。

4c期

  • ・4C期
  • 遠隔転移が認められる状態です。特に遠隔転移しやすい先は、肺、肝臓などです。

5年生存率は48.2%で、10年生存率は23.7%です。
3期と同様の治療のため、同じような合併症や後遺症が生じます。また、転移も起こっているため、転移先特有の症状が現れます。
そのため、転移先に応じた治療が選択される場合もあります。

症状がひどい場合や患者さんの体力が化学療法などに耐えられない場合は、症状の軽減目的である緩和ケアがメインとなります。

中咽頭がんステージ0〜2期

0期

  • ・0期
  • がんが上皮内にとどまっている上皮内がんです。最も早期の段階です。

1期

  • ・1期
  • がんの大きさは2cm以下で、リンパ節転移がない状態です。

2期

  • ・2期
  • がんの大きさが2〜4cmで、リンパ節転移がない状態です。

1期の5年生存率は65.0%で、10年生存率は46.7%です。
2期の5年生存率は75.4%で、10年生存率は49.7%です。

がんが大きくなるまでは、症状は分かりません。そのため、検診などで偶然発見されることが多いです。

早期段階で治療を行えば比較的治りやすいがんとされていますが、中咽頭がんは他部位のがんと重複しやすく、その発生率は20〜30%と言われています。

中咽頭がんステージ3期

3期

  • ・3期
  • がんの大きさは4cm以上、もしくは同じ側の頸部リンパ節に3cm以下の転移が1ヶ所認められる状態、またはがんが4cmより大きいがリンパ節転移はないか、あるいは同じ側に単発で3cm以下のリンパ節転移がある状態のいずれかです。

5年生存率は62.1%で、10年生存率は52.5%です。
がんが大きくなると、嚥下障害、出血、咽頭の違和感、疼くような痛みなどがあります。

中咽頭がんは他部位のがんと重複しやすく、その発生率は20〜30%と言われています。
主な治療法は、上咽頭がん同様に放射線療法が中心です。転移先により外科療法や化学療法なども選択されます。

中咽頭がんステージ4a〜4c期

4a期

  • ・4A期
  • 病巣と反対側または両側の頸部リンパ節に3cm以上の転移が多発している状態、もしくは下顎や下深層(筋、喉頭)などへ浸潤しており6cm以上のリンパ節転移は認められない状態のいずれかです。

4b期

  • ・4B期
  • リンパ節転移に関係なく病巣が外側翼突筋、翼状突起、上咽頭側壁、頭蓋底のいずれかに浸潤している状態、もしくは頚動脈の周りを囲むように広がっている状態、また病巣に関係なく6cm以上のリンパ節転移が認められる状態のいずれかです。

4c期

  • ・4C期
  • 遠隔転移が認められる状態です。特に遠隔転移しやすい先は、肺、肝臓などです。

5年生存率は44.5%で、10年生存率は36.3%です。
リンパ節転移や中咽頭の周辺組織に浸潤しているために、さまざまな症状が現れます。例えば、嚥下障害、気管の炎症による呼吸困難などがあげられます。

治療法は、放射線療法を中心に行われます。また、腹水などが起こった場合は、症状に応じた治療法も併用されることになります。3期と同様、20〜30%の確率で他部位のがんと重複しやすいと言われています。

下咽頭がんステージ0〜1期

0期

  • ・0期
  • がんが上皮内にとどまっている上皮内がんです。最も早期の段階です。

1期

  • ・1期
  • がんの大きさは2cm以下で下咽頭の1つの部位にとどまっている状態です。

5年生存率は66.2%で、10年生存率は48.6%です。
初期症状で、のどの痛みがあります。ですが、風邪と思われ放置してしまい発見が遅れるケースが多いです。

主な治療は、外科手術ですが、術後に放射線療法や化学療法などが選択されます。
早期段階で治療を行えば比較的治りやすいがんですが、発症時の年齢や合併症などの影響も受けるため目安になります。咽頭がんはいずれも再発しやすいがん種です。

下咽頭がんステージ2期

2期

  •  
  • がんの大きさは2〜4cm、もしくは下咽頭(咽頭後壁など)にとどまっており、リンパ節転移がない状態です。

5年生存率は61.5%で、10年生存率は37.6%です。
1期よりも、のどの痛みが強く感じるようになります。

1期同様、外科手術が中心です。場合によっては術前に化学療法を行ったり、術後に放射線療法が選択される場合もあります。
0〜1期と同様、比較的治りやすいですが、再発しやすいため注意が必要です。

下咽頭がんステージ3期

3期

  •  
  • がんの大きさは4cm以上で頸部リンパ節転移はない、もしくは同じ側の頸部リンパ節に3cm以下の転移が1ヶ所認められる状態のいずれかです。

5年生存率は55.4%で、10年生存率は45.0%です。
のどの痛みがさらに強くなり、血痰、嗄声、嚥下障害、呼吸困難などが現れます。

治療法は2期同様、外科手術が中心です。がんの状態により、放射線療法と化学療法が併用される場合もあります。
咽頭がんはいずれも再発しやすいがん種です。

下咽頭がん治療後のステージ4a〜4c期

4a期

  • ・4A期
  • 病巣と反対側または両側の頸部リンパ節に3cm以上の転移が多発している状態、もしくは下顎や下深層(筋、喉頭)などへ浸潤している状態のいずれかです。

4b期

  • ・4B期
  • 頸部リンパ節転移が2個以上認められる状態、もしくは6cm以上のリンパ節転移、あるいは反対側の頸部にがんが出現した状態のいずれかです。

4c期

  • ・4C期
  • 遠隔転移が認められる状態です。特に遠隔転移しやすい先は、肺、肝臓などです。

5年生存率は37.8%で、10年生存率は15.4%です。
遠隔転移していることもあり、転移先特有の症状も一緒に現れます。そのため、症状の緩和を目的とした緩和ケア選択される場合もあります。

主な治療法は、化学療法と放射線療法の併用となります。場合によっては、対処療法として外科手術が選択されるケースもあります。
また、症状がひどい場合や患者さんの体力が化学療法などに耐えられない場合は、症状の軽減目的である緩和ケアがメインとなります。

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