胃がんのステージごとの生存率

胃がんは日本人が多く罹患しているがん種ではありますが、治療法が確率しているため、他がん種よりも数字は良い傾向です。
特に早期胃がんは、ほぼ根治を目指せる数字のため、早期発見が一番の鍵になります。

  5年生存率 10年生存率
ステージI 98.1 % 93.9 %
ステージII 66.4 % 55.8 %
ステージIII 47.3 % 38.1 %
ステージIV 7.3 % 7.0 %

胃がんステージ1A期

1A1

  • ・隆起型(Ⅰ型)ⅠA型
  • がんが胃の粘膜内にとどまっているか、粘膜下層にとどまっている状態のいずれかです。がんが盛り上がっているため、隆起型と言われます。
    リンパ節転移は認められません。

1A-2a

  • ・表面隆起型(Ⅱ型a)ⅠA型
  • がんが胃の粘膜内にとどまっているか、粘膜下層にとどまっている状態のいずれかです。がんが少し表面に出てきているため、表面隆起型と言われています。
    リンパ節転移は認められません。

1A-2b

  • ・表面平坦型(Ⅱ型b)ⅠA型
  • がんが胃の粘膜内にとどまっているか、粘膜下層にとどまっている状態のいずれかです。がんが表面に平坦状のため、表面隆起型と言われています。
    リンパ節転移は認められません。

A-2c

  • ・表面陥凹型(Ⅱ型c)ⅠA型
  • がんが胃の粘膜内にとどまっているか、粘膜下層にとどまっている状態のいずれかです。がんが表面を陥凹させているため、表面陥凹型と言われています。
    リンパ節転移は認められません。

stomach1A-3

  • ・陥凹型(Ⅲ型)ⅠA型
  • がんが胃の粘膜内にとどまっているか、粘膜下層にとどまっている状態のいずれかです。がんが陥凹しているため、陥凹型と言われています。
    リンパ節転移は認められません。

5年生存率は約99%以上で、10年生存率は95.1%です。
胃粘膜にがん細胞がとどまっている状態のため、最も初期段階です。そのため、自覚症状はありません。

1A期は内視鏡手術によって粘膜切除が行われます。切除できれば再発は低いです。一部は、腹腔鏡下手術が選択されることもあります。早期発見され適切な治療を受けられれば、ほぼ完治できます。

胃がんステージ1B期

1B1

  • ・隆起型(Ⅰ型)ⅠB型
  • がんが胃の粘膜内にとどまっているか粘膜下層にとどまっている状態で、がんが盛り上がっている隆起型です。
    リンパ節転移が1〜2個ほど認められます。

1B-2a

  • ・表面隆起型(Ⅱ型a)ⅠB型
  • がんが胃の粘膜内にとどまっているか粘膜下層にとどまっている状態で、がんが少し表面に出てきている表面隆起型です。
    リンパ節転移が1〜2個ほど認められます。

1B-2b

  • ・表面平坦型(Ⅱ型b)ⅠB型
  • がんが胃の粘膜内にとどまっているか粘膜下層にとどまっている状態で、がんが表面に平坦に現れている表面隆起型です。
    リンパ節転移が1〜2個ほど認められます。

1B-2c

  • ・表面陥凹型(Ⅱ型c)ⅠB型
  • がんが胃の粘膜内にとどまっているか粘膜下層にとどまっている状態で、がんが表面に陥凹して現れている表面陥凹型です。
    リンパ節転移が1〜2個ほど認められます。

stomach1B-3

  • ・陥凹型(Ⅲ型)ⅠB型
  • がんが胃の粘膜内にとどまっているか粘膜下層にとどまっている状態で、がんが陥凹して現れている陥凹型です。
    リンパ節転移が1〜2個ほど認められます。

5年生存率は約97%で、10年生存率は93.9%です。
上記以外の状態で、胃の表面にがんが出ずに筋膜または漿膜下層までで留まっているが、リンパ節転移は認められない状態も1B期に入ります。

初期になるため症状はほぼありませんが、よく言われるものとして、変なゲップ、食欲不振、嘔吐などがあげられます。
1B期は、腹腔鏡下手術による切除が中心です。がんの深さによっては、開腹手術が選択される場合もあります。切除できれば再発は低いですが、状況に応じて術後に化学療法などが選択されます。

胃がんステージ2A期

2A1

  • ・隆起型(Ⅰ型)2A型
  • がんが胃の粘膜・粘膜下層にとどまりリンパ節転移が3〜6個、胃の筋層にとどまりリンパ節転移が1〜2個、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移はない状態のいずれかです。
    がんが盛り上がって見えることから、隆起型と言われています。

2A2

  • ・限局潰瘍型(Ⅱ型)2A型
  • がんが胃の粘膜・粘膜下層にとどまりリンパ節転移が3〜6個、胃の筋層にとどまりリンパ節転移が1〜2個、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移はない状態のいずれかです。
    がんが限局した部分に抉られたように現れるため、限局潰瘍型と言われています。

2A3

  • ・浸潤潰瘍型(Ⅲ型)2A型
  • がんが胃の粘膜・粘膜下層にとどまりリンパ節転移が3〜6個、胃の筋層にとどまりリンパ節転移が1〜2個、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移はない状態のいずれかです。
    がんが抉られたように現れ深層部は広がっていることから、浸潤潰瘍型と言われています。

2A4

  • ・びまん浸潤型(Ⅳ型)2A型
  • がんが胃の粘膜・粘膜下層にとどまりリンパ節転移が3〜6個、胃の筋層にとどまりリンパ節転移が1〜2個、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移はない状態のいずれかです。
    がんが、はっきりと限定することができずに広範囲にあり、深層部も広がっていることから、びまん浸潤型と言われています。

5年生存率は66%で、10年生存率は55.8%です。
主な症状として、胃痛・腰痛や食べ物がつかえる、体重減少、胃が重いなどがあります。

2A期の一般的な治療は、開腹手術です。高い技術を持っている施設では、腹腔鏡下手術が選択されます。それでも再発の可能性はあるため、状況に応じて化学療法や放射線療法などが選択されます。

胃がんステージ2B期

2B1

  • ・限局隆起型(Ⅰ型)2B型
  • がんが胃の粘膜・粘膜下層にとどまりリンパ節転移が7個以上、胃の筋層にとどまりリンパ節転移が3〜6個、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が1〜2個、漿膜を越えて胃の表面に現れているがリンパ節転移はない状態のいずれかです。
    限局的にがんが盛り上がって見えることから、隆起型と言われています。

2B2

  • ・限局潰瘍型(Ⅱ型)2B型
  • がんが胃の粘膜・粘膜下層にとどまりリンパ節転移が7個以上、胃の筋層にとどまりリンパ節転移が3〜6個、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が1〜2個、漿膜を越えて胃の表面に現れているがリンパ節転移はない状態のいずれかです。
    がんが限局した部分に抉られたように現れるため、限局潰瘍型と言われています。

2B3

  • ・浸潤潰瘍型(Ⅲ型)2B型
  • がんが胃の粘膜・粘膜下層にとどまりリンパ節転移が7個以上、胃の筋層にとどまりリンパ節転移が3〜6個、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が1〜2個、漿膜を越えて胃の表面に現れているがリンパ節転移はない状態のいずれかです。
    がんが抉られたように現れ深層部は広がっていることから、浸潤潰瘍型と言われています。

2B4

  • ・びまん浸潤型(Ⅳ型)2B型
  • がんが胃の粘膜・粘膜下層にとどまりリンパ節転移が7個以上、胃の筋層にとどまりリンパ節転移が3〜6個、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が1〜2個、漿膜を越えて胃の表面に現れているがリンパ節転移はない状態のいずれかです。
    がんが、はっきりと限定することができずに広範囲にあり、深層部も広がっていることから、びまん浸潤型と言われています。

5年生存率は66%で、10年生存率は55.8%です。
胃痛・腰痛や食べ物がつかえるなど、ほぼ2A期と同じような症状が現れます。

2B期の治療は、2A期と同様です。切除できても再発の可能性があるため、状況に応じて術後に化学療法・放射線療法などが選択されます。

胃がんステージ3A期

3A1

  • ・限局隆起型(Ⅰ型)3A型
  • 胃の筋層にとどまりリンパ節転移が7個以上、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が3〜6個、漿膜を越えて胃の表面に現れリンパ節転移が1〜2個ある状態のいずれかです。
    限局的にがんが盛り上がって見えることから、隆起型と言われています。

3A2

  • ・限局潰瘍型(Ⅱ型)3A型
  • 胃の筋層にとどまりリンパ節転移が7個以上、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が3〜6個、漿膜を越えて胃の表面に現れリンパ節転移が1〜2個ある状態のいずれかです。
    がんが限局した部分に抉られたように現れるため、限局潰瘍型と言われています。

3A3

  • ・浸潤潰瘍型(Ⅲ型)3A型
  • 胃の筋層にとどまりリンパ節転移が7個以上、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が3〜6個、漿膜を越えて胃の表面に現れリンパ節転移が1〜2個ある状態のいずれかです。
    がんが抉られたように現れ深層部は広がっていることから、浸潤潰瘍型と言われています。

3A4

  • ・びまん浸潤型(Ⅳ型)3A型
  • 胃の筋層にとどまりリンパ節転移が7個以上、漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が3〜6個、漿膜を越えて胃の表面に現れリンパ節転移が1〜2個ある状態のいずれかです。
    がんが、はっきりと限定することができずに広範囲にあり、深層部も広がっていることから、びまん浸潤型と言われています。

5年生存率は47.3%で、10年生存率は38.1%です。
主な症状は、貧血、体重減少、嚥下障害、腹部のしこり、動悸・息切れなどが現れます。

3A期の治療は、開腹手術による切除が中心です。胃にあるがん細胞だけでなく、転移しているリンパ節や胃周辺の臓器なども切除する「拡大手術」を行うことが多いです。
目に見えないがん細胞が残る可能性があり、術後に再発防止目的の補助化学療法・化学放射線療法が選択されます。

胃がんステージ3B期

3B1

  • ・限局隆起型(Ⅰ型)3B型
  • 漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が7個以上、漿膜を越え胃の表面に現れリンパ節転移が3〜6個、胃の表面に現れ他臓器にも広がりリンパ節転移が0〜2個ある状態のいずれかです。
    限局的にがんが盛り上がって見えることから、隆起型と言われています。

3B2

  • ・限局潰瘍型(Ⅱ型)3B型
  • 漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が7個以上、漿膜を越え胃の表面に現れリンパ節転移が3〜6個、胃の表面に現れ他臓器にも広がりリンパ節転移が0〜2個ある状態のいずれかです。
    がんが限局した部分に抉られたように現れるため、限局潰瘍型と言われています。

3B3

  • ・浸潤潰瘍型(Ⅲ型)3B型
  • 漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が7個以上、漿膜を越え胃の表面に現れリンパ節転移が3〜6個、胃の表面に現れ他臓器にも広がりリンパ節転移が0〜2個ある状態のいずれかです。
    がんが抉られたように現れ深層部は広がっていることから、浸潤潰瘍型と言われています。

3B4

  • ・びまん浸潤型(Ⅳ型)3B型
  • 漿膜下組織にとどまりリンパ節転移が7個以上、漿膜を越え胃の表面に現れリンパ節転移が3〜6個、胃の表面に現れ他臓器にも広がりリンパ節転移が0〜2個ある状態のいずれかです。
    がんが、はっきりと限定することができずに広範囲にあり、深層部も広がっていることから、びまん浸潤型と言われています。

5年生存率は47.3%で、10年生存率は38.1%です。
3A期と同様の自覚症状が現れます。それを放置すると、腹水や胸水が溜まり持続的な痛みが伴います。進行するとともに、胃やその周辺の痛みも強くなります。

3B期は、3A同様に開腹手術です。胃の全切除に始まり、周囲の臓器を含めた拡大手術を行います。切除できても再発の可能性が高いため、場合によっては放射線や化学療法が選択されます。

胃がんステージ3C期

3C1

  • ・限局隆起型(Ⅰ型)3C型
  • 漿膜を越え胃の表面に現れリンパ節転移が7個、胃の表面に現れ他臓器にも広がりリンパ節転移が3〜7個以上ある状態のいずれかです。
    限局的にがんが盛り上がって見えることから、隆起型と言われています。

3C2

  • ・限局潰瘍型(Ⅱ型)3C型
  • 漿膜を越え胃の表面に現れリンパ節転移が7個、胃の表面に現れ他臓器にも広がりリンパ節転移が3〜7個以上ある状態のいずれかです。
    がんが限局した部分に抉られたように現れるため、限局潰瘍型と言われています。

3C3

  • ・浸潤潰瘍型(Ⅲ型)3C型
  • 漿膜を越え胃の表面に現れリンパ節転移が7個、胃の表面に現れ他臓器にも広がりリンパ節転移が3〜7個以上ある状態のいずれかです。
    がんが抉られたように現れ深層部は広がっていることから、浸潤潰瘍型と言われています。

3C4

  • ・びまん浸潤型(Ⅳ型)3C型
  • 漿膜を越え胃の表面に現れリンパ節転移が7個、胃の表面に現れ他臓器にも広がりリンパ節転移が3〜7個以上ある状態のいずれかです。
    がんが、はっきりと限定することができずに広範囲にあり、深層部も広がっていることから、びまん浸潤型と言われています。

5年生存率は47.3%で、10年生存率は38.1%です。
3B期と同じ症状が現れます。また、治療法も同じ方法です。状況に応じて、再発防止目的の化学療法や放射線療法が選択されます。

胃がんステージ4期

4

  • がんがリンパ節転移や多組織への浸潤に関わらず、肝臓・肺・腹膜などに遠隔転移している状態です。 胃がんの中でも、腹膜播種やスキルス胃がんと診断された場合は4期に分類されます。

5年生存率は7.3%で、10年生存率は7.0%です。
症状は、腹部のしこりが大きくなることで自覚します。食欲不振、腹水・胸水などによる激しい痛みなどが現れます。

4期の治療は、化学療法で病巣を縮小できて、肝転移数が少ない場合に手術が選択されます。手術によって全切除できれば、約15%が治癒すると言われています。
症状がひどい場合は、対処手術・化学療法・放射線治療などの緩和ケアが選択されます。

スキルス胃がん

スキルス

手術を行って5年生存率は約20%程度で、手術不可の場合は約10%と言われています。
進行が早いため、進行性胃がんの4期に分類されます。胃のほぼ全体にがんが浸潤しており、転移・再発しやすいです。

初期症状は、胃もたれ、腹部膨満、断片的な胃の鈍痛などです。末期症状は、転移先の症状はもちろん、吐血、タール便、嘔吐や吐き気などがあげられます。
近年、化学療法による治療効果が向上されており、今後に大きな期待が持たれています。

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