胸腺がんとは・・・

thymus

胸腺は、心臓の上前、肋骨の裏側にある握りこぶしほどの臓器です。
幼児〜小児期にかけて免疫を担う重要な臓器ですが、成長とともに徐々に退化して最終的には脂肪組織となります。胸腺がんはこの胸腺細胞から発症するがんで2つに分けられます。

◼︎ 胸腺がん

胸腺がんは胸腺腫の一種と考えられていましたが、現在は別腫瘍として区別されています。胸腺がんはがんの増殖速度が速いことが特徴で、他部位にも転移する性質があります。

◼︎ 胸腺腫

胸腺腫は比較的ゆっくり増殖し、皮膜の外に広がることも稀です。しかし、進行期には周囲の心臓、肺、胸腔、大血管などに広がることもあります。

胸腺がんの原因

明確な原因は、今のところ明らかになっていません。免疫異常が原因という説がありますが、医学的な証明はされていません。

しかし、胸腺腫も胸腺がんも「がん」の一種であると考えると、一般に言われている生活習慣が原因となっている可能性は高いでしょう。特に、過度の喫煙・飲酒は身体に与える影響が大きいとされています。

胸腺がんの症状

胸腺がんの症状 胸部の痛み / 咳 / 痰 / 呼吸困難

自覚症状に乏しい特徴があります。が主な症状と同時に合併症の症状もいくつかあります。

  • 症状 : 胸部の痛み、咳、痰、呼吸困難
  • 合併 : 症重症筋無力症、赤芽球ろう

胸腺がんの検査・診断

X線検査、CT・MRI検査、超音波検査による画像検査が行われます。胸腺がんなのか胸腺腫なのかの診断は、針生検や胸腔鏡検査または手術で確定します。

胸腺がんの治療方法

ステージ(病期)に基づいて、総合的に検討して決定します。

1〜2期の場合は切除手術が中心となり、腫瘍の全切除を目指します。1期で切除が不完全な場合や、2期では放射線治療が併用されます。
3期は浸潤している臓器も同時切除しますが、切除が難しい場合は術前抗がん剤治療を行うケースがあります。

胸腺がんの主な治療法 外科療法 / 放射線療法

胸腺がんの生存率

ステージ1期:10年生存率で約80%
ステージ2期:5年生存率で約85〜90%
ステージ3期:5年生存率で約70〜80%
ステージ4期:5年生存率で約30〜40%

胸腺がんの転移・再発・末期

発見時には、すでに転移が認められることがほとんどです。胸腔内の浸潤でとどまっているケースから、他臓器への転移がある場合まで様々です。また、胸腺がんは治療後10年以上経ったとしても、再発する場合もあるため、慎重かつ長期的な経過観察が必要です。

胸腺がんは自覚症状に乏しいために、進行している場合が多くあります。また、末期である4期まで進行してしまうと、5年後生存率も30~40%程度と厳しいものになります。

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