子宮がん ステージごとの生存率

子宮がんは、「子宮頸がん」「子宮体がん」と分けられ、それぞれの5年生存率が異なります。また、症状が分かりにくいこともあるため、進行した状態で発見されることも多いため、気になる症状がある場合は医師へ相談して見ましょう。

どのがん腫でも当てはまりますが、早期発見・治療ができれば、生存率は高い数字を維持できます。また早期の子宮がんは、定期検査などで見つかることが多いです。積極的に検査を受けることをお勧めします。

5年生存率(子宮頸がん/子宮体がん) 10年生存率(子宮頸がん/子宮体がん)
ステージI 87.4 %( 92.8 % / 95.7 % ) 91.8 %( 89.1 % / 93.8 % )
ステージII 66.4 %( 76.5 % / 87.8 % ) 67.6 %( 65.2 % / 76.5 % )
ステージIII 44.2 %( 61.8 % / 70.9 % ) 53.0 %( 50.4 % / 57.1 % )
ステージIV 28.3 %( 21.6 % / 15.5 % ) 14.6 %( 16.4 % / 9.3 % )

子宮頸がんステージ0期

頸0期

  • 0期
  • 上皮内がんになります。
    がんの前段階である「異形成」と呼ばれる異常細胞からがん化することが知られています。その細胞を細胞診検査で見つけることができます。

5年生存率は、約100%です。
無症状ですが、婦人科の検診などで発見されることが多いです。

この「異形成」の段階で発見できれば、子宮を残すことができます。治る可能性が非常に高いので、妊娠・出産への影響はありません。

子宮頸がんステージ1A1〜1B2期

頸1a1期

  • 1A1期
  • がんが子宮頸部のみに認められ、他に広がっていません。組織学的にのみ診断できる浸潤がんで、間質浸潤の深さが3mm以内、縦軸方向の広がりが7mmを越えない状態です。

頸1a2期

  • 1A2期
  • がんが子宮頸部のみに認められ、他に広がっていません。間質浸潤の深さが3mm以上5mm以内で、広がりが7mmを越えない状態です。

頸1b1期

  • 1B1期
  • 臨床的に明らかな病変が子宮頸部に局所している状態です。病変が4cm以内のものになります。

頸1b2期

  • 1B2期
  • 臨床的に明らかな病変が子宮頸部に局所している状態です。病変が4cmを越えるものになります。

5年生存率は92.8%で、10年生存率は89.1%です。
ほぼ無症状であるため、婦人科の検診で発見されるケースが多いです。ですが、性交時の出血、普段と違うおりもの、月経期間が長いなど、いつもと違うと感じた場合は、早めに検査をお勧めします。

主な治療は、外科治療となります。1A1期では、約20%が子宮を残す「円錐切除術」を行い、残りは再発を考慮して「単純子宮全摘術」が選択されます。治る可能性が高いので慎重な判断が必要です。

1A2期以降は、卵巣を温存する「単純子宮全摘術」や子宮の周辺組織やリンパ節も切除する「広汎子宮全摘出術」が行われ、子宮を摘出するのが一般的です。

1B1〜1B2期で摘出手術を受けた場合、リンパ節まで切除していればリンパ浮腫が起こる可能性があります。また、手術時に膀胱や直腸の神経を傷つけて、排尿障害や排便障害の後遺症が残る場合もあります。
また状況に応じて、術後に放射線療法などの補助療法が選択されることもあります。

子宮頸がんステージ2A1〜2B期

頸2a1期

  • 2A1期
  • がんが子宮頸部を越えて広がっていますが、骨盤壁または膣壁の下1/3には達していない状態です。病変が4cm以内のものになります。

頸2a2期

  • 2A2期
  • がんが子宮頸部を越えて広がっていますが、骨盤壁または膣壁の下1/3には達していない状態です。病変が4cmを越えるものです。

頸2b期

  • 2B期
  • がんが子宮頸部の周囲の組織に広がっていますが、骨盤壁まで達していない状態です。

5年生存率は76.5%で、10年生存率は65.2%です。
症状は分かりづらいですが、おりものの異常や月経血の量が増えたりなどの症状があります。

治療は外科手術ですが、1B1〜1B2期と同様に、後遺症(リンパ浮腫、排尿障害など)が残る可能性があります。また状況に応じて、術後に放射線療法などの補助療法が選択されることもあります。

子宮頸がんステージ3A〜3B期

頸3a期

  • 3A期
  • がんが膣壁の下1/3に達し、子宮頸部の周囲の組織に広がっていますが、骨盤壁まで達していない状態です。

頸3b期

  • 3B期
  • がんが子宮頸部の周囲の組織に広がり骨盤壁まで達している状態です。尿管ががんでつぶれ、水腎症や腎臓が機能不全に陥ってしまいます。

5年生存率は61.8%で、10年生存率は50.4%です。
主な症状は、下腹部痛、排尿痛、下腹部の圧迫、腹部膨満、水腎症などです。

がんが周辺組織まで広がっている状態のため一般的に手術で切除することが困難で、放射線療法と化学療法を組み合わせた「同時化学放射線療法」を行います。

子宮頸がんステージ4A〜4B期

頸4a期

  • 4A期
  • 直腸や膀胱の粘膜へがんが広がっている状態です。

頸4b期

  • 4B期
  • 小骨盤腔を越えて、がんが肝臓・肺・骨・遠隔リンパ節へ転移している状態です。

5年生存率は21.6%で、10年生存率は16.4%です。
4A期も4B期も転移が起こっているため、転移先特有の症状が伴います。

4A期は、がんが膀胱や直腸へ広がっている状態であっても、局所している場合は放射線治療が中心となりますが、状況に応じて、化学放射線療法が選択される場合もあります。

4B期は、がんが遠隔転移している状態のため、緩和ケアも含む疼痛などを軽減させる放射線治療と、全身への化学療法や化学放射線療法が検討されることになります。

子宮体がんステージ0期

体0期

  • 0期
  • 子宮内膜に異型細胞がある状態です。
    再発リスクが高いため、早い時期に子宮摘出手術を行うのが最良と言われています。

5年生存率は、約100%です。
症状はほぼ分かりません。そのため、検診などで偶然発見されることが多いです。
ホルモン療法が行えるため、子宮を温存でき妊娠・出産が可能です。

子宮体がんステージ1a〜1c期

体1a期

  • 1a期
  • がんが子宮内膜にとどまっている状態です。

体1b期

  • 1b期
  • がんが子宮筋層の1/2までにとどまっている状態です。

体1c期

  • 1c期
  • がんが子宮筋層の1/2を越えている状態です。

5年生存率は95.7%で、10年生存率は93.8%です。
主な症状は、おりものの異常、下腹部の痛み、腰痛などがあげられます。

1a期では、外科療法にて子宮摘出が基本ですが、妊娠・出産を希望される場合はがんの悪性度や進行程度により、ホルモン療法を行うことも可能です。再発リスクが高いため、早い時期に子宮摘出手術を行うのが最良です。

1b〜1c期では、単純子宮全摘出術が第1選択肢になります。排尿障害や排便障害などの術後の合併症が少ないメリットがあります。また、再発リスクを抑えるため、膣壁の一部を切除する場合もあります。

子宮体がんステージ2a〜2b期

体2a期

  • 2a期
  • がんが子宮頚管内の粘膜内に広がっている状態です。

体2b期

  • 2b期
  • がんが子宮頚管内の粘膜を越えて広がっている状態です。

5年生存率は87.8%で、10年生存率は76.5%です。
1期同様の症状が現れますが、性交痛や排尿痛を感じる場合もあります。

子宮を切除する外科手術が基本です。子宮全摘出術±両側付属器(卵巣・卵管など)の切除術、リンパ節切除などが選択されます。術後の排尿障害などのケアを含め、患者さんに合わせた術式が行われます。
また、手術の再発リスクを考慮し、化学療法、放射線療法、ホルモン療法などが検討されます。

子宮体がんステージ3a〜3c期

体3a期

  • 3a期
  • がんが子宮の外の膜や骨盤の腹膜、あるいは卵巣・卵管に転移している状態か、腹水の中にがん細胞が認められる状態のいずれかです。

体3b期

  • 3b期
  • 膣壁、もしくは子宮傍組織に転移が認められた状態です。

体3c期

  • 3c期
  • 骨盤内、もしくは大動脈周囲のリンパ節に転移がある状態、基靭帯に浸潤がある状態のいずれかです。

5年生存率は70.9%で、10年生存率は57.1%です。
原因不明の不正出血、性行前後の出血、おりものの量・におい・色などの異常、血便・血尿を含む排便・排尿障害以外にも、リンパ節転移などが起こっているため、転移した箇所特有の症状も現れるケースもあります。

主な治療法は外科手術です。子宮全摘出術±両側付属器(卵巣・卵管など)の切除術、リンパ節切除などが選択されます。術後には、化学療法、放射線療法、ホルモン療法などが検討・追加されます。
状態によって手術が適応されない場合は、化学療法か放射線療法が行われます。

子宮体がんステージ4a〜4b期

体4a期

  • 4a期
  • がんが子宮頚管内の粘膜内に広がっている状態です。

体4b期

  • 4b期
  • がんが子宮頚管内の粘膜を越えて広がっている状態です。

5年生存率は15.5%で、10年生存率は9.3%です。
遠隔転移している可能性が高いです。そのため症状は、原因不明の不正出血、性行前後の出血、おりものの量・におい・色などの異常、血便・血尿を含む排便・排尿障害以外にも、背中が痛い、息がしにくいなど、転移先特有の症状が現れます。

外科手術である「単純子宮全摘術」を選択する場合があります。これは子宮の止血目的や抗がん剤の効果を高める目的で行われ、術後に全身化学療法と放射線治療が選択されます。状態によって手術が適応されない場合は、化学療法か放射線療法が行われます。
また、症状がひどい場合や患者さんの体力が化学療法などに耐えられない場合は、症状の軽減目的である緩和ケアがメインとなります。

最新ニュース